ヅカ初心者の雑記

宝塚歌劇団にハマりかけの干物女による雑記

【感想】『ほんものの魔法使』(2021・雪組 宝塚バウホール)

こんにちは、のきやでです!母と一緒に、5/27 11:30公演の『ほんものの魔法使』を観劇してきました。朝から土砂降りで気が滅入りましたが、公演はとっっっっっっても魅力的で、劇場を出るころには雨も止んでいました!

初めて入った宝塚バウホールは、とても小さい劇場で驚きました。宝塚にハマる前は2.5次元舞台をよく見ていたのですが、だいたい900~1200(メルパ・シアタードラマシティ・森ノ宮ピロティホールなど)くらいのキャパで、たまに梅田芸術劇場やあましんアルカイックホールなど1800以上の大きめの箱に行っていました。ところがバウホールって17列までしかなくてキャパも500程度と、どこから見てもあーさの美美美美顔面がしっかり焼き付けられそう……!!!
私は傾斜がない列のサイドで観劇したのですが、座り込むモプシーの足の動きがたまに見えないくらいで、ほとんど見切れなしで楽しめました。

公演概要

アメリカの作家ポール・ギャリコが1966年に発表したファンタジー傑作小説を、宝塚歌劇でミュージカル化。
魔術の都マジェイアに、アダムという青年が言葉を喋る犬モプシーと共にやって来る。街で出会った娘ジェインをアシスタントに迎え手品師試験の予選会に出場したアダムは、パフォーマンスを披露するが、そのトリックは審査員の誰にも分からないものだった。もしかして彼は、ほんものの魔法使いなのか…。他の誰とも異なるアダムの存在が、マジェイア全体を揺るがす大騒動を巻き起こしていく。「ただの」魔法を通して最後にアダムの伝えたかったこととは─
https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2021/honmononomahoutsukai/index.htmlより引用

感想

(※目が足りないのとおつむの容量不足でうろ覚えな部分もあります。普通にネタバレもしているので見たくない!という方はご注意ください。)

まず幕が開いてすぐ朝美絢さん演じる主人公・アダムのソロ歌唱でした。「世界の果てが~♪」なんやかんやという感じの歌詞で、アレッ……『義経妖狐夢幻桜』も冒頭にこんなのなかったっけ……??と思い出すなどしました(こっちはスカステで録画してまだ全部は見られていないのですが;;)。

それから縣千さん演じるモプシーの可愛さがもう天元突破!!くるくるとダイナミックに飛び回ったり、人にぴょいん!と抱きついてみたり、走り回ったり毛づくろいをしたり……。とにかく動作の一つ一つがちゃんと犬で猛烈にカワイイです。鳴き声もえっSE!?と感じられるほど上手でリアルに犬。
「しゃべる犬」という設定ですが、モプシーの話す内容が分かるのはアダムだけで、他の人たちにはワンワン鳴いてるだけにしか聞こえないようです。人を疑わず誰にでも自然体のアダムと、皮肉屋だけど大好きな人たちにはとびっきり懐くモプシーという組み合わせがバランスよし(?)。

魔術試験を受けに来たアダムは、マジェイアの門番に「ただの魔法」を披露することで通してもらいます。ここでアダムのやる魔術も、マジックでしっかり魅せていて素晴らしいと思いました!Twitterでもマジシャンの方がマジック指導をしたとツイートしてらっしゃったので、あーさや他のスターさんも相当練習したのでは……。


公演内ではアダムだけでなく、野々花ひまりちゃん演じるジェイン・華世京さん演じるニニアンも確か魔術(マジック)を披露していたと思います。

マジェイアの中に入ったアダムとモプシーは、兄と揉めたために親に閉じ込められていた少女・ジェインと出会い、「魔術師になりたい!」という彼女を助手にして魔術師試験に出ることに決めます。
このジェインの家庭環境がかなり複雑な感じです。そもそも魔術師(手品師)社会はかなりの男尊女卑のようで、女は魔術師になれないし、市長を務めるジェインの父・ロバート(久城あすさん)や母・ジョゼフィン(千風カレンさん)は跡取りである長男・ピーター(壮海はるまさん)ばかり重用する始末。そのピーターは両親からの重すぎる期待の反動で、妹には意地悪ばかりします。
ここでアダムが「お兄さんを許すこと」を条件に、牢っぽい場所からジェインを連れ出してくれるのですが、そのあともピーターがちょくちょく意地悪なのでジェインかわいそう……と感じてしまいました。

2幕に魔術師試験の本選でアダムが弾圧されたとき、ロバートは助手としてそばに立っていた娘を真っ先に引き離して抱き寄せます。1幕「かわいい娘さん」というアダムの言葉にも無言の肯定を示し、危険が迫った時には必死に助けようとする姿勢からは、娘への愛情を感じます。この、「長男びいき」だからといって、そして男尊社会だからといって娘を愛していないわけではないという難しい構図にかなりつらい気持ちに……。こういうのって結構現代でもありますよね。「かわいい娘だから、器量よく育って素敵なお嫁さんになってほしい」みたいな無自覚の棲み分け。

上記は私がとても気になったテーマであるものの、あくまで主題はアレキサンダー教授の言っていた、

  • 人は理解の範疇にないものを恐れる
  • 人は理解できないものを迫害する

という部分かなと感じました。それを受けてアダムの歌う「一人は怖くない 一人だと突きつけられることが怖い」というような歌詞はいろんな解釈ができそうです。それまでのアダムはジェインを導く立場・人智を越えた不思議な青年という描かれ方をしていたので、ジェインから見ても観客から見ても強く印象に残る場面でした。


話が飛びますが、アダムもモプシーもジェインのことを大切に思っているけれど、二人(一人と一匹?)の態度は対照的に見えました。アダムがジェインに語り掛ける言葉はとても児童文学的というか、その中に「教訓」が含まれているのですが、犬であるモプシーの言葉はもっと単純でジェインの気持ちに寄り添っている気がします。教訓だけではただの説教になってしまうし、気持ちに正直なだけの人間は動物と一緒になってしまう。二つともジェイン(=少年少女)の成長過程に必要なものなんだな~と。

あと語りたいのが衣装について……!!
ジェインの衣装はとてもオシャレなのに絶妙に子供服っぽい趣も残していて、全部がかわいかったです!ラストに出てくる19歳ジェインの衣装も、成長や時の流れを感じられました。エレガントなスカートスタイルではなく、スキニージーンズにピンヒールというカジュアルかつ年頃の女の子らしい華やかな服装がよかったです。
また、マジェイアは「魔術師の集う秘密都市」でありながらも、その実態は手品の種を守り続ける手品師集団です。手品を「偽物」と呼ぶほど野暮なことはないけれど、アダムの操る「ほんものの」魔法と違うものであることは確か。マジェイアで暮らす人々は各国の様々な民族衣装やコスプレをしているものの、その種類が様々すぎて、並ぶと「インチキ感」が出るんですよね(実際ジェインがマジェイアの人々を紹介するときも「本当は~~人じゃないんだけどね」と付け足してるし)。衣装のチョイスにわざとチグハグ感を出しているのが感じられました。
それから『ほんものの魔法使』ではいろんな種類のロボットや蜂・蝶などの生き物が登場しますが、その衣装も全部キュートです!娘役は蜂・男役は牛として2幕でたくさん出てきて、中でも牛の衣装がメチャクチャおしゃれ。尻尾付きの白いサルエルパンツ(多分)に黒いフリルが斑についていて、牛なのにシック、シックなのに牛……!!

フィナーレでは男役はシンプルな黒燕尾で踊ります。特に目を惹くのが縣千さん・華世京さんの二人でした。ニニアンは踊る場面が全くなかった(はず)ので、まさかこんなに上手いとは……!!下手から順に華世さん・朝美さん(センター)・縣さんの並びで踊っているときのキレの良さは圧巻でした。足ってこんな軽々と上がるんだ……(白目) 隣で見ていた母も「最後左側にいた子だれ!?」ととても驚いてました!

まとめ

  • モプシーかわいすぎるので持って帰りたい
  • アダムの美顔にオペラグラスが全部もってかれる
  • 華世京くんのダンスも歌もすごい!!
  • とにかく全員たくさん出番があってかわいい

観劇後にパカパカ飲酒していたら、色々書きたいことがあったのに二日酔いがひどいことになったので、また時間がある時にちょいちょい追記していきたいです(しないかも)
29日の11:30公演も観劇予定なので、前回見られなかったところもしっかり目に焼き付けておきたいと思います!
30日には配信もある神仕様……!!家でゆっくり親と見ようと思います。
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