ヅカ初心者の雑記

宝塚歌劇団にハマりかけの干物女による雑記

【感想】『桜嵐記』(2021・月組 宝塚大劇場)

5/29 15:00公演、6/8 13:00公演を観劇しました!
どちらも少し舞台から遠めの席で、演者さんの表情が気になったので千秋楽のライビュも見たくなりました。
結論(!?)から先に書くと、宝塚公演は売り止めになってしまいましたが、東京付近にお住まいの方はご贔屓に関係なく東京公演を観に行くのがおすすめな、ものすごい作品でした。あと3000000000000000000回見たい

ネタバレをガンガンにしているので、これから観劇!という方で気にされる方は閲覧非推奨です。

公演概要

南北朝の動乱期。京を失い吉野の山中へ逃れた南朝の行く末には滅亡しかないことを知りながら、父の遺志を継ぎ、弟・正時、正儀と力を合わせ戦いに明け暮れる日々を送る楠木正行(まさつら)。度重なる争乱で縁者を失い、復讐だけを心の支えとしてきた後村上天皇の侍女・弁内侍。生きる希望を持たぬ二人が、桜花咲き乱れる春の吉野で束の間の恋を得、生きる喜びを知る。愛する人の為、初めて自らが生きる為の戦いへと臨む正行を待つものは…。
https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2021/ouranki/index.htmlより引用

感想

舞台が終わってからも瞼の裏でずっと吉野の桜が舞うような、とにかく美しい舞台でした。ちょうど2回目の観劇がルサンクの発売日で、すぐに買えたので何度も台本を読み返しています。冷静に考えて(?)ステージ写真集に台本が丸々ついてる宝塚歌劇すごすぎでは……??

歌詞について

『桜嵐記』は歌が少なめの舞台ですが、上田久美子先生の書く歌詞がどれも素晴らしいので、使われている単語について少し触れていきたいと思います(が、古典の知識にとてもとても自信がないので、何か間違っているところがあればご指摘くださるとうれしいです……)。以下では語句検索に日文研の和歌データベース(和歌 語句検索)を使用しています。

まず珠城りょうさん演じる楠木正行が桜と共に華やかに登場し、表題でもある「桜嵐記」を歌います。

魂極る 命知るらむ

「魂極る」はあまり見慣れない語で、「命」にかかる枕詞です。万葉集のころから既に使われていたようで、「玉きはる」という書かれ方が多く、同じく「命」にかかる和歌では「たまきはる 命は知らず 松が枝を 結ぶ心は 長くとぞ思ふ」(万葉集大伴家持)など。

梓弓 帰り来ぬ命のごとく燃ゆ

「梓弓」は「ひく」「はる(張る=春)」「かへる(反る)」などと共に使われる枕詞です。これも万葉集のころからあり、今回と同じように「かへる」と一緒に詠まれている和歌では「梓弓 かへるあしたの思ひには 引きくらぶべきことのなきかな」(金葉和歌集藤原顕輔)など。
「桜嵐記」は、武士は冬に咲く吉野の花のごとく、散り際(限り)を知ってこそ霊魂が極まる。帰ることはないと知りながらも、寒く厳しい戦中で咲き狂うように輝けという歌ですかね。
この後正行の言う「こたびの天王寺の戦」は「住吉合戦事」のことのようなので、1347年11月26日。寒そうですね。さらに、多くの人が触れていますが史実の四条畷の戦いは翌1月のことなので、現実の正行は桜を拝めていないということになります。「桜嵐記」の歌は、雪に散った現実と舞台を繋ぐような役割も持っているのかな、と感じました。

次に高師直と湯浴みの女たちの場面、侍女たちが何かほにゃほにゃと歌っています(うろ覚え)。これをルサンクで見てみると、

まがねふく きびのなかやま
おびにせる なよや
(中略)
おとのさや けさや

だそうです。何のこっちゃですが、「まかねふくきひの中山おひにせるほそたに河のおとのさやけさ」(古今和歌集)から歌っているのだと思います。この歌は古今集成立以前からある古いもので、「神あそひのうた:かへしもののうた/この歌は、承和の御へのきひのくにの歌」との詞書がついています。
中本真人(2014)「『古今和歌集』巻二十「神あそびのうた」と献物」(https://niigata-u.repo.nii.ac.jp/records/28669#.YMIe2fn7Q2w)に詳しく書かれていますが、「かへしもののうた」は各天皇大嘗祭で奏されたものです。
つまり、この場面では北朝の帝にはなんの力もない」という湯浴みの女たちが、天皇に捧げられていた歌を武家たる高師直のもとで歌っているということになります。

続いて楠木側一同が火を囲み歌う「楠木の歌」は、他の曲と違ってとても素朴な歌詞です。ここで挙げられる民の恐れているものは「地震・大雨・大風・日照り」で、戦は入ってません。単純に、戦火を木の下で逃れることはできないから、というのもありますが……。この曲が要所で歌われるので、2回目に観劇したときはこの宴会の場面から既に泣いてしまいました。

その後少し飛ばして、幼いころの記憶を思い返したあと正行の歌う「春の歌」。「花ならば散るか」「花ならば知るか」という問いが音もきれいに重なっていますが、気になったのは「咲いた意味」「命の意味」「散りぬ意味」の違いです。
「咲いた意味」は、「桜嵐記」の「咲き狂え」という語から分かるように、本作において花が燃え立つように咲く姿は武士が命を賭して戦場を駆けるさまと重ねられているため、正行の求める「戦う意味」のことだと思います。
「命の意味」という言葉からは、のちに尊氏から北朝へ寝返るよう誘われた場面での「父と母からいただいたこの命……」という台詞が思い出されます。また、弁内侍の歌に出てくる「限りを知りて 命知る人々」という詞、公演ポスターの「限りを知り 命を知れ」のフレーズから示される通り、「散りぬ意味」(=限り)と密接な関係にあるのだと推測できます。そしてこの答えは合戦の終わり、正儀との別れの場面ではっきりします。

最後、出陣式の場面でのカゲコーラスは冒頭の「桜嵐記」と歌詞が変わっています。「おもかげの花」と歌われるのは、この出陣式が弁内侍の思い出の中の出来事で、彼女が最後に正行を見た時の景色が観客に共有されているということでしょうか。

花の嵐に
夢のごと 咲きて散れ

好きな場面や台詞

こっちは時系列順ではなく思いついたところからポンポン書いてるのでカオスです(?)

まず一番印象的なのが上でも書いた出陣式の場面。これを物語(老年正儀の語り)上に時系列で含ませず、最後に持ってきたのはとても鮮やかだと感じました。私たち観客は楠木正行が出陣したのちどのように戦い、何を思って死んでいったのかを知った状態で後村上天皇の「戻れよ」を聞くことになるので、よけい印象付けられました。しかも天皇を演じる暁千星さんが、その出番の少なさに反して驚くほどに役そのままの感情で舞台に立っていて、もう双眼鏡でガン見していました……。合戦の場面中はずっと控えているので、最後だけすっと舞台に出て演じないといけないのに、そのブツ切りの間を感じさせない演技力が素晴らしかったです。

天皇つながりの場面では、猿楽の女たちが「一献傾けて帰れ」と言われた時の反応も記憶に残っています。
「お優しい帝様……」「こんな山奥に……お可哀想」
別に無くても進行に差しさわりがあるわけではない、「なんてことないモブの台詞」のような軽さを持っていて、それが逆に当世の帝のようすをリアルに形作っていると感じました。猿楽の女たちについて想像を膨らませると、「こんな山奥に」の言葉から、彼女たちは座を組んで場所を変えつつ芸事を披露していて、少なくとも吉野で生まれ育った田舎者というわけではないことがうかがえます。当時芸事に従事する女性たちの地位は、(猿楽が寺社からの庇護を受けていたと言えど)決して高くはないと考えると、その彼女たちが「憐れむほどに」、吉野の都は侘しい場所だったのかなと。
そして、猿楽の女たちに気遣って宴席を設けるほどに優しい帝が、「戦をやめられぬ」まま正行を死地へ向かわせることの残酷さも感じられました。

これは上とは全然関係ないんですが(?)ありちゃん後村上天皇の関西弁のイントネーションがめちゃくちゃ好きです……!現代関西人的には、今の関西訛りって後村上天皇ほど文章の音が上下しないな、とは思うのですが(たとえば「許しておくれ」と現代関西人が言った場合、発音は標準語とさほど変わらないと思います)、今と違うからこそ彼らの生きた時代を感じられて美しく響きます。それに後村上天皇の関西弁を聞くと正儀のコテコテ河内弁の違いが際立って、二人の生きてきた道の違いみたいなものが想起されます。

正行と正儀の会話する場面はどれも好きですが、倒れ伏した正行が加勢を引き連れた正儀と再会するところはもうボロボロのボロ泣きでした……。「何たる幸運」の後に続く「お前が生きて退ける」の言葉で、正儀の雰囲気がさっと変わるのがよく伝わってきます。彼は正行のもとへたどり着くまでの間、戦う心づもりだけで走ってきたのだろうと考えて……。

また、場面とは違いますがこれもスターさんがすごい!と思ったのが風間柚乃さん演じる足利尊氏です。トップスター・次期トップスター・その他たくさんの芝居達者な上級生スターが軒並み南朝側についている中で、風間さんの尊氏は全くオーラ負けしていなくて、その思慮の遠謀さは専科さんのような迫力までありました。何期も上の方が演じる役に「美しく長じたものよのう」を説得力を持って言えるのは強すぎます……。
尊氏のキャラクター性は、高師直と対極の部分と似通った部分があると思います。高師直が公家の女を屈服させることを好むように、尊氏は強く美しいもののふを手元へ置くことを好む。結局根っこの「欲の強さ」は師直にも尊氏にも、そして後醍醐天皇にもあるように見えました。

最後あれやこれや

なぜ『Dream Chaser』の感想がないかというと、月組ド初心者のきやでが見ていると、どのスターさん(特に路線の方)もスタイルが良く背が高いため、2階席からだと8倍双眼鏡でもイマイチ区別がついていなかったためです……(;;)(しかも1回目は双眼鏡を忘れた)
「ありちゃんはお顔の感じが何か違うから分かるな~」と思っていたら、帽子を被って出てきたときにちなつさんと勘違いしました(!?)。精進が足りませんね。
気になったのが、ショーで2回目に「Dream Chaser」を歌う際、みんなが銀橋に一列で並ぶ中舞台に残っている子で、少し下手よりのセンターにいた金髪・センター分けの男役さん!めちゃくちゃ顔が好みだったんですがお名前が分からず……。
今月・来月はたまきち退団特集!ということで、スカステでたくさん月組公演が放送されているので、それを見て勉強しようと思います。

いつにもましてざーーっと書きすぎて日本語が支離滅裂ですみません……

『MY HERO』(2017・花組)感想(スカステ)

先日スカステで放送されていた『MY HERO』を見ました。わたしはド新参者なので芹香斗亜さん・鳳月杏さん・音くり寿さん・朝月希和さんという並びを見ながら「こんな時代の花組があったんだ……」と驚いていました(メインキャストがほとんど組替えしてるな~と)。

公演概要

舞台は20世紀末のロサンゼルス。伝説的な特撮ドラマのヒーロー「MASK☆J」のスーツアクターとして活躍した父の背中を見て芸能界を志したノアは、下積み生活を経てトップ俳優の座に上り詰める。しかしいつしか己を見失っていったノアは、放蕩生活の末にスキャンダルをおこし、事務所を解雇されてしまうのだった。そんな彼がようやく手にした仕事は、顔出し禁止のスーツアクターとして、かつて父が務めた「MASK☆J」を演じるというものであった……。
HEROが教えてくれる“勇気”“諦めない心”、そして“愛”をテーマに、過去の栄光にしがみつき前に進めずにいた若者が、ハンデを乗り越え懸命に生きる女性との交流を経て、人生に再チャレンジする姿を描き出します。
https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2017/myhero/index.htmlより引用

感想

の前にちょっと特撮の話

私自身は特撮オタクではありませんが特撮自体は好きで、幼稚園~大学生の今になってもちょくちょく作品に触れています。初恋は杉浦太陽演じるウルトラマンコスモスでした(聞いてない)。

特撮をテーマにしたかったのであれば、ちょっと色々混ざりすぎかな?と思います。というのも、MASK・Jは多少仮面ライダーっぽい見た目、シルバー5は明らかにスーパー戦隊、お話のノリの軽さやすっ飛んだ感じ、何より悪役の存在の分かりやすさはウルトラマン寄り。間で挟まれるナレーションもライダーっぽさがありますね。しかし、公演ポスターの画像や舞台的にアメコミ(マーベル?)を意識しているのも確かです。
アメコミは詳しくないのでさておき、どれか一つに「ぽさ」を絞った方が「特撮」自体の良さが伝わったのにな……と考えました。でもそもそも特撮って顔が見えないし、宝塚との相性は良くなさそうに思えるので、それを「宝塚の舞台」の脚本に落とし込んだ齋藤先生のチャレンジャー精神は面白くて大好きです。特撮が好きすぎて色々詰め込んでしまったというのもありそうです。
こういう変わり種っぽい作品をリアタイ観劇してみたいので、また何かやってほしいです……!!

キャラクター

まず、ノアの「嫌な奴加減」がちょうどよかったです!笑
コミカル仕立てのハートフル作品で許容できる「ダメな主人公」の閾値って難しいなと感じるんですが、ノアは嫌な奴だけどクズすぎる描かれ方をしているわけではないんですよね。ライバル会社の女優とのスキャンダルも、女優を一方的に弄んだわけではなくお互い遊びの関係ですし。現実の俳優のスキャンダルって大抵もっとエグいので、このくらいでリアル過ぎないほうがいいです……。
物語が進むにつれて彼の生い立ちも明かされていきますが、親の再婚が子供のメンタル形成に大きく影響を与えるということは容易に想像できるので、ノアに感情移入もできました。幼少期ノアと父親の交流を見ると、愛されて育ってきたからこそ他人に自然と手を差し伸べられる優しさがあるのも納得ができます。

続いてクロエ。見るからにアッパラパーな容姿と快活な性格、これも「アホだけどウザすぎない」女の子で最後には好きになりました!(演じる朝月さんのうまさも多分にありそう)
彼女が誰ともくっつかないのは惜しいです!でもノアとくっつくのもテリーとくっつくのも違うし難しい……。彼女の過去は台詞(とちょっと歌)で示されるのみですが、ノアと出会ってからようやく人生が上手く行き始めた、という感じがまさにいいコンビでした。ノアとクロエの関係は主役の男役と二番手級男役みたいな、恋愛ともちがう「ベストな二人」だと感じました。

それからテリー。ノアのスーツアクターとして事務所に所属し、彼の父親ハルを心から尊敬している、妹思いの男性というキャラクター。ノアが事務所をクビになったことから新たなスターとして脚光を浴び、MASK・Jを演じることになるも持病が悪化して……という流れですね。
病気について出てきたあたりで先の展開が少し読めちゃいましたが()、おおむね好青年でありつつも、スーツアクターという職をこき下ろし不誠実な生活を送るノアにはキツめな態度を取っているのは人間くささがありました。ノアとは仲良しではないものの思ったことをそのまま言い合える関係で、それが2幕の入院~クロエ・マイラ救出でいいほうに作用したのかなと。

最後にマイラ。とってもいい子だけどMASK・Jに向き合えないノアには辛辣で、彼と分かりあってからもちょっぴりツンデレの見え隠れしているのが可愛らしかったです!老人ホームでの他キャラクターとのわちゃわちゃは見ていて楽しくなります。正ヒロインですがなんせクロエのアクが強すぎるので1幕では押されてる感が否めず、2幕ではしっかりヒロインをしていました。
最後に流れるEDっぽいモノクロ映像で、マイラがノアのもとへいくと映像に色がつく演出はめちゃくちゃ好きでした……!

全体的に見ると女性キャラクターの造形が非常にツボで、全員個性的なのがたまらなかったです。遊園地のお姉さんの、タバコを地面に落としてハイヒールでグリグリっと踏んで火を消すしぐさとか、普段絶対娘役がやらない(と思う)ので見ていると特殊な栄養素が摂取できて笑顔になれます(???)

スターさんについて

先述していますがド新規なので芹香さんの花組時代の映像を全然見たことがなく、また今のところ花>雪>月を勉強しているので宙組にも全く触れておらず、未知のお方という感じでした。
今回とにかく思ったのがスタイルがいい!!顔の小ささと手足の長さのバランスが良くて、どういう姿勢でいても不格好にならないのがすごいです。あと笑い方が独特というか、歯を見せて笑っても全く下品にならない美しすぎる口元の持ち主ですよね……!?
音くりちゃん演じるマイラへの接し方が自然めなツンデレっぽい演技でとても萌えました。
くわえて、今回朝月さん(クロエ)・音くりちゃん(マイラ)・芽吹さん(メイベル)という、3人の女性とデュエットソングを歌う役でしたが、どの娘役さんとのハーモニーもとてもきれいに聞こえました。

鳳月さんは安定の上手さで、見ながら「トンチキな舞台やな……(ド失礼)」と言っていた母もちなつさんのことは安心して見ていました(?)今の『桜嵐記』を見た時もこんな旦那ほしいが??ってなりましたが、『MY HERO』でも「このお兄ちゃんくれ~~!!!!」って叫びたくなります。
フィナーレで歌っていたのは地下アイドルの曲らしいですが、そうとは感じられないほどうまく歌っていてびっくりしました。
今回はヒールのないスニーカー(うろ覚え)を履いていたので、芹香さんとは結構身長差があるように感じました。

音くりちゃん・朝月さんともに歌の上手い娘役さんなのに、フィナーレで無理にアニメ声で歌わせる必要はなかったんじゃないかなと思います……。娘役さんの歌唱力ってこういうテンポの速いJ-POPとは相性が悪い印象です。

まとめ

こりのさんとかりりかさんとか、普段娘役然とした美しい方々がはっちゃけた女性を演じているのはかなり新鮮で良かったです。あの美しさで婚期は逃さんやろとなりました。
私は「ハマる前に想像していたものとは全く違う宝塚歌劇」を見るのがめっちゃ好きみたいで(?)この『MY HERO』もかなり好みでした。これからもどんどん新しい一面を知っていけたらいいなという気持ち……。

宝塚歌劇の殿堂「Memories of 珠城りょう」に行ってきた話

※写真が多めの記事のため、読み込みが重いかもしれません。

こんにちは、のきやでです!5/29に宝塚歌劇の殿堂に行ってきました。
午前に「ほんものの魔法使」を見て、午後の「桜嵐記」の観劇前にダッシュで向かったので、当日はとにかくアワアワしてました……。が、「桜嵐記」の午前公演終了前に入れたおかげで、人も少なくゆっくり撮影ができました!

特別企画展「Memories of 珠城りょう」は6/21までやっているみたいなので、大劇場に行く予定がある方はぜひ!私は土日の二回公演中、9時50分ごろに整理券を取りに行きましたが午前公演前は売り切れで、幕間の整理券はまだまだありました。
kageki.hankyu.co.jp

写真と感想

全てではないですが結構たくさん写真を撮ったのでちょこちょこ載せつつ感想(?)など。

f:id:nokiyade:20210531021819j:plain
アリスの恋人』の白ウサギ、マーチ・ラビットの衣装。この間スカステで放送されていたので流し見したんですが、とにかくウサ耳がかわいかった……!チェーンとボタンでウサギの顔を作っているのも衣装さんのセンスを感じました。


f:id:nokiyade:20210531022201j:plain
アーサー王伝説』で主役・アーサー王を演じられたときの衣装。こうして間近で眺めると、甲冑の重厚感を出すために金属っぽい陰影を丁寧に描いていることが分かります。胸元も細かく作られてますね……!


f:id:nokiyade:20210531022548j:plain
『BADDY』で演じたバッディの衣装。衣装だけ見ていると、落ち着いた紺のベロア生地にベスト・フリルのシャツ・胸元のハンカチーフとめちゃくちゃ上品な紳士の趣です!

f:id:nokiyade:20210531023035j:plain
これもバッディ登場時、月から地球へ着陸してきたときの衣装です。何かの番組(WOWOW放送の副音声?)で、宇宙服と一緒に被っていたヘルメットについて、美弥るりかさん(宇月颯さんだったかも)が「動物用のケージを使って作ってくださった」というようなことを仰っていました。残念ながらヘルメットは置いてありませんでしたが、この宇宙服もビニールっぽい素材を使いつつ、安っぽく見えない工夫がされているのだと驚きました。


f:id:nokiyade:20210531023500j:plain
なんの公演か忘れましたが、体験コーナー(※現在中止)のトップスター羽根。『Dream Chaser』の羽根も豪華でしたが、こちらも2色使いの孔雀羽根がおしゃれでした。


f:id:nokiyade:20210531023755j:plain
これはたぶん『WELCOME TO TAKARAZUKA』の時の衣装のはず……??和装にキラッキラのラインストーンが縫い込まれているのが、まさにトップスター!って感じです。布地の細かな模様も目を引きました。


f:id:nokiyade:20210531025843j:plain
『ピガール狂騒曲』の小道具たち?まだ履修できていない演目なのですが、このデザイン画も作中で登場したものでしょうか。


f:id:nokiyade:20210531030047j:plain
右から順に、『ピガール狂騒曲』での暁千星さん・珠城りょうさん・美園さくらさん・鳳月杏さん・風間柚乃さんの衣装。男役さんの女装衣装と並ぶと、さくらちゃんの腰の細さが浮き彫りになりますね。おだちんとたまきちの女装……見た過ぎた……!!



定期的に展示内容の変わる「宝塚歌劇の殿堂」ですが、貸切公演のチケットを取ると250円と半額で見られるのでとってもお得です。退団前に過去のいろんな衣装が見られるのはありがたいです。今回衣装を見て、まだまだスカステでも見られていない公演がたくさんあるなと思ったので履修したい気持ち……!!当時の公演を観劇された方も、そうでない方も、絶対に楽しめると思います!

【感想】『ほんものの魔法使』(2021・雪組 宝塚バウホール)

こんにちは、のきやでです!母と一緒に、5/27 11:30公演の『ほんものの魔法使』を観劇してきました。朝から土砂降りで気が滅入りましたが、公演はとっっっっっっても魅力的で、劇場を出るころには雨も止んでいました!

初めて入った宝塚バウホールは、とても小さい劇場で驚きました。宝塚にハマる前は2.5次元舞台をよく見ていたのですが、だいたい900~1200(メルパ・シアタードラマシティ・森ノ宮ピロティホールなど)くらいのキャパで、たまに梅田芸術劇場やあましんアルカイックホールなど1800以上の大きめの箱に行っていました。ところがバウホールって17列までしかなくてキャパも500程度と、どこから見てもあーさの美美美美顔面がしっかり焼き付けられそう……!!!
私は傾斜がない列のサイドで観劇したのですが、座り込むモプシーの足の動きがたまに見えないくらいで、ほとんど見切れなしで楽しめました。

公演概要

アメリカの作家ポール・ギャリコが1966年に発表したファンタジー傑作小説を、宝塚歌劇でミュージカル化。
魔術の都マジェイアに、アダムという青年が言葉を喋る犬モプシーと共にやって来る。街で出会った娘ジェインをアシスタントに迎え手品師試験の予選会に出場したアダムは、パフォーマンスを披露するが、そのトリックは審査員の誰にも分からないものだった。もしかして彼は、ほんものの魔法使いなのか…。他の誰とも異なるアダムの存在が、マジェイア全体を揺るがす大騒動を巻き起こしていく。「ただの」魔法を通して最後にアダムの伝えたかったこととは─
https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2021/honmononomahoutsukai/index.htmlより引用

感想

(※目が足りないのとおつむの容量不足でうろ覚えな部分もあります。普通にネタバレもしているので見たくない!という方はご注意ください。)

まず幕が開いてすぐ朝美絢さん演じる主人公・アダムのソロ歌唱でした。「世界の果てが~♪」なんやかんやという感じの歌詞で、アレッ……『義経妖狐夢幻桜』も冒頭にこんなのなかったっけ……??と思い出すなどしました(こっちはスカステで録画してまだ全部は見られていないのですが;;)。

それから縣千さん演じるモプシーの可愛さがもう天元突破!!くるくるとダイナミックに飛び回ったり、人にぴょいん!と抱きついてみたり、走り回ったり毛づくろいをしたり……。とにかく動作の一つ一つがちゃんと犬で猛烈にカワイイです。鳴き声もえっSE!?と感じられるほど上手でリアルに犬。
「しゃべる犬」という設定ですが、モプシーの話す内容が分かるのはアダムだけで、他の人たちにはワンワン鳴いてるだけにしか聞こえないようです。人を疑わず誰にでも自然体のアダムと、皮肉屋だけど大好きな人たちにはとびっきり懐くモプシーという組み合わせがバランスよし(?)。

魔術試験を受けに来たアダムは、マジェイアの門番に「ただの魔法」を披露することで通してもらいます。ここでアダムのやる魔術も、マジックでしっかり魅せていて素晴らしいと思いました!Twitterでもマジシャンの方がマジック指導をしたとツイートしてらっしゃったので、あーさや他のスターさんも相当練習したのでは……。


公演内ではアダムだけでなく、野々花ひまりちゃん演じるジェイン・華世京さん演じるニニアンも確か魔術(マジック)を披露していたと思います。

マジェイアの中に入ったアダムとモプシーは、兄と揉めたために親に閉じ込められていた少女・ジェインと出会い、「魔術師になりたい!」という彼女を助手にして魔術師試験に出ることに決めます。
このジェインの家庭環境がかなり複雑な感じです。そもそも魔術師(手品師)社会はかなりの男尊女卑のようで、女は魔術師になれないし、市長を務めるジェインの父・ロバート(久城あすさん)や母・ジョゼフィン(千風カレンさん)は跡取りである長男・ピーター(壮海はるまさん)ばかり重用する始末。そのピーターは両親からの重すぎる期待の反動で、妹には意地悪ばかりします。
ここでアダムが「お兄さんを許すこと」を条件に、牢っぽい場所からジェインを連れ出してくれるのですが、そのあともピーターがちょくちょく意地悪なのでジェインかわいそう……と感じてしまいました。

2幕に魔術師試験の本選でアダムが弾圧されたとき、ロバートは助手としてそばに立っていた娘を真っ先に引き離して抱き寄せます。1幕「かわいい娘さん」というアダムの言葉にも無言の肯定を示し、危険が迫った時には必死に助けようとする姿勢からは、娘への愛情を感じます。この、「長男びいき」だからといって、そして男尊社会だからといって娘を愛していないわけではないという難しい構図にかなりつらい気持ちに……。こういうのって結構現代でもありますよね。「かわいい娘だから、器量よく育って素敵なお嫁さんになってほしい」みたいな無自覚の棲み分け。

上記は私がとても気になったテーマであるものの、あくまで主題はアレキサンダー教授の言っていた、

  • 人は理解の範疇にないものを恐れる
  • 人は理解できないものを迫害する

という部分かなと感じました。それを受けてアダムの歌う「一人は怖くない 一人だと突きつけられることが怖い」というような歌詞はいろんな解釈ができそうです。それまでのアダムはジェインを導く立場・人智を越えた不思議な青年という描かれ方をしていたので、ジェインから見ても観客から見ても強く印象に残る場面でした。


話が飛びますが、アダムもモプシーもジェインのことを大切に思っているけれど、二人(一人と一匹?)の態度は対照的に見えました。アダムがジェインに語り掛ける言葉はとても児童文学的というか、その中に「教訓」が含まれているのですが、犬であるモプシーの言葉はもっと単純でジェインの気持ちに寄り添っている気がします。教訓だけではただの説教になってしまうし、気持ちに正直なだけの人間は動物と一緒になってしまう。二つともジェイン(=少年少女)の成長過程に必要なものなんだな~と。

あと語りたいのが衣装について……!!
ジェインの衣装はとてもオシャレなのに絶妙に子供服っぽい趣も残していて、全部がかわいかったです!ラストに出てくる19歳ジェインの衣装も、成長や時の流れを感じられました。エレガントなスカートスタイルではなく、スキニージーンズにピンヒールというカジュアルかつ年頃の女の子らしい華やかな服装がよかったです。
また、マジェイアは「魔術師の集う秘密都市」でありながらも、その実態は手品の種を守り続ける手品師集団です。手品を「偽物」と呼ぶほど野暮なことはないけれど、アダムの操る「ほんものの」魔法と違うものであることは確か。マジェイアで暮らす人々は各国の様々な民族衣装やコスプレをしているものの、その種類が様々すぎて、並ぶと「インチキ感」が出るんですよね(実際ジェインがマジェイアの人々を紹介するときも「本当は~~人じゃないんだけどね」と付け足してるし)。衣装のチョイスにわざとチグハグ感を出しているのが感じられました。
それから『ほんものの魔法使』ではいろんな種類のロボットや蜂・蝶などの生き物が登場しますが、その衣装も全部キュートです!娘役は蜂・男役は牛として2幕でたくさん出てきて、中でも牛の衣装がメチャクチャおしゃれ。尻尾付きの白いサルエルパンツ(多分)に黒いフリルが斑についていて、牛なのにシック、シックなのに牛……!!

フィナーレでは男役はシンプルな黒燕尾で踊ります。特に目を惹くのが縣千さん・華世京さんの二人でした。ニニアンは踊る場面が全くなかった(はず)ので、まさかこんなに上手いとは……!!下手から順に華世さん・朝美さん(センター)・縣さんの並びで踊っているときのキレの良さは圧巻でした。足ってこんな軽々と上がるんだ……(白目) 隣で見ていた母も「最後左側にいた子だれ!?」ととても驚いてました!

まとめ

  • モプシーかわいすぎるので持って帰りたい
  • アダムの美顔にオペラグラスが全部もってかれる
  • 華世京くんのダンスも歌もすごい!!
  • とにかく全員たくさん出番があってかわいい

観劇後にパカパカ飲酒していたら、色々書きたいことがあったのに二日酔いがひどいことになったので、また時間がある時にちょいちょい追記していきたいです(しないかも)
29日の11:30公演も観劇予定なので、前回見られなかったところもしっかり目に焼き付けておきたいと思います!
30日には配信もある神仕様……!!家でゆっくり親と見ようと思います。
kageki.hankyu.co.jp

6月のタカラヅカ・スカイ・ステージで見たいもの(自分用メモ)

6/1~6/8

6/01
14:30~ ランスロット(真風涼帆)
6/02
23:30~ Brilliant Dreams +NEXT #54 朝美絢
6/03
14:30~ 『MY HERO』(芹香斗亜・鳳月杏)
23:00~ 華優希サヨナラ特別番組「優しい希望を胸に…」
6/04
23:00~ 瀬戸かずやサヨナラ特別番組「愛を込めて…Gracias!!」
00:00~ 『マスカレード・ホテル』(瀬戸かずや)
6/05
23:00~ 瀬戸かずやスペシャルライブ「Gracias!!」
6/06
15:00~ 『CASANOVA』新人公演(帆純まひろ・華優希)

6/9~6/15

6/10
23:30~ はじまりのとき ~新生雪組 彩風咲奈~
6/13
21:00~ 華優希スペシャルライブ「華詩集」

6/16~6/23

6/18
15:00~ 邪馬台国の風』新人公演(飛龍つかさ)
6/19
23:00~ 『BADDY』(珠城りょう)

6/24~6/30

6/26
19:00~ ポーの一族(明日海りお)
6/30
19:00~ RIO ASUMI SUPER TIME@045「恋スルARENA」



(以下どうでもいい自分語り100000%でお送りします)
我が家にはケーブルテレビを見られるテレビが1台しかないのですが、阪神戦がCSでしかやってないときは争奪戦になる(たいてい負ける)んですよね……(;;) せめて1度しか放送しない番組のときは勝ち取れるよう頑張っていきたいです。
↓6月のスカステ番組ラインナップは以下です。
6月の番組ラインアップ|宝塚歌劇 衛星放送チャンネル|タカラヅカ・スカイ・ステージ
上記にはなぜか載ってませんが、「恋するARENA」はスカステ初放送&セトリ的に版権曲だらけで、そう頻繁には放送されなさそうなので絶対に見ておきたい……。
華ちゃんがヒロインをやった新人公演も2つ放送されますね!!ホッティーのカサノヴァが見た過ぎて今からわくわくしています。
あとは5月にやったあきらさん・華ちゃんのディナーショーを翌月には放送してくれるのもありがたい限りです。レポを見てドワ~~~ッって叫んでしまったので早く浴びたいです(概念を)