ヅカ初心者の雑記

宝塚歌劇団にハマりかけの干物女による雑記

【感想】『今夜、ロマンス劇場で/FULL SWING!』(2022・月組・宝塚大劇場)

先日、母と一緒に月組新トップコンビお披露目公演『今夜、ロマンス劇場で』を観劇してきました~!
今回初めてチケトレを利用したのですが、チケットカウンターでの受け渡しになるので特別デザインチケットはもらえないんですね……。全落したので見られただけありがたいんですが、デザチケ見ていいな~って思いました。

公演概要

映画監督を目指し助監督として働く健司は、足繁く通っていた映画館・ロマンス劇場で、奇跡的な出会いを果たす。それは、映写室で見つけ繰り返し観ていた古いモノクロ映画のヒロイン・美雪──健司が密かに憧れ続けていた女性であった。突然モノクロの世界から飛び出してきた美雪に、戸惑いながらも色に溢れる現実世界を案内する健司。共に過ごすうちに強く惹かれ合っていく二人だったが、美雪はこの世界へ来る為の代償として、ある秘密を抱えていた……。
https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2022/romance_gekijo/index.htmlより引用

原作は2018年に坂口健太郎綾瀬はるかコンビで上演された映画です。芸能人にド疎い私でもこの二人はさすがに分かります(?)が、映画があまり得意ではないので、特に原作は履修せずに観劇しました。

今夜、ロマンス劇場で』感想

毎度の如くネタバレ満載なので、未見でネタバレ断固拒否!という方はブラウザバックをお願いします……!

公演プログラムにもある「見つけてくれてありがとう」という言葉。これ、オタクなら誰しも1度は推しに言われたい言葉だと思うんです。原作プロデューサーの方は、このインターネットの時代にコンテンツの入れ替わりスピードが加速度的に上がっていることに触れていますが、そんな中で「一生心に残る」作品を見つけることは難しい。
星の数ほどのアイドルや芸能人がいて、アニメや漫画・小説などコンテンツに溢れていて、それでも巡り会えた「推し」に対しては、「ずっと光っていてくれて、見つけさせてくれてありがとう」という気持ちになります。そして牧野健司の場合は、それが美雪だったんですよね。
この物語は言うなれば、激推ししてたら爆ファンサが返ってきたという単推しオタク大勝利のストーリーだと思います(趣ゼロのまとめ方)

れいこさん(月城かなと)演じる牧野健司は、序盤はポヤ~ッとした青年。おだちん(風間柚乃)演じる山中がチャキチャキしてるのに対して、どこか頼りない感じです。京映の製作所で助監督として働きつつ、頻繁に「ロマンス劇場」に通っては古い映画のヒロイン・美雪に恋焦がれる……。そして、映画から飛び出してきた美雪と恋に落ちるわけなんですが、その過程がまた素敵で!
健司は少女漫画のヒーローのようにオラついてたり、優雅にエスコートするわけではなく、たどたどしく美雪を庇い、彼女の行動をハラハラしながら見守る、ちょっと情けなくも包容力に溢れた男性で、そこに美雪が惹かれていくのはとても説得力がありました。たとえば大蛇丸の「強引な求婚」なんてロマンチックですが(ヌルヌルネチネチしてるけど……)、美雪は自分の話を聞いてくれない男にはときめかない。舞台設定は1960年代と少し昔ですが、そういう心情描写が現代的なので共感しやすいと感じました。

劇中劇、昭和の映画の話……なんてところで『銀ちゃんの恋』のことを思い出します。ただ舞台設定以外の部分は真逆と言っていい作品です。あと銀ちゃんは最初から最後まで突風のような作品でしたが、ロマ劇は序盤に少々物足りないくらいゆっくりと健司の身近な世界が描かれ、中盤以降に大きく物語が動くという構成になっていました。

公演中に驚いたのは、舞台セットの使い方がとてもきれいなところ。スクリーンに映画が映し出されて、そのあと薄い幕が上がって実際の舞台に切り替わる部分(←うまく説明できなくてすみません……)など滑らかで、全く違和感を感じませんでした。また、美雪に色の美しさを教えた健司が二人で銀橋を渡ると、銀橋が七色に照らされて虹がかかる演出も素敵でした。
最後、美雪の住むモノクロ映画の世界へ健司が行って、花を手渡すと鮮やかに色が広がっていく……という場面では「美雪がこちらの世界へ来た時の感動」が観客にも共有されているような感覚を覚えました。色の使い方でいえば、モノクロ映画から飛び出してきた白黒の美雪⇔色づいた世界の健司、という構図が、ラストの病院のシーンでは逆になっているところも上手ですよね……。健司の人生の中で、色を持ち自分の意志で動いてきた美雪がどれだけ美しかったのか伝わってきます。

スターさんでいうとやはり、組替えが決まり月組での大劇場公演はこれが最後となってしまうありちゃん(暁千星)につい目が行きました。大蛇丸は出番がものすごく多いというわけではないものの、健司の恋敵()ポジションだし、美雪の秘密を伝える役割もあるので大事なキャラクターです。こういうはっちゃけた演技も自分のものにできるありちゃんが、星組でも活躍しているところをたくさん観たいです!(その前にブエノスアイレスのチケットが当たりますように……)
反対に、今回から月組に組替えしてきた彩みちるちゃんも、健司に健気~な片思いをする塔子を好演していました。こっちは美雪のライバルなわけですが、バチバチすることなく二人ともかわいらしかったです。元々魔法使やCHでみちるちゃんのお芝居が大好きだったので、芝居の月組に組替えすると分かったときは楽しみな気持ちでいっぱいでした。実際観劇してみても「もとから月組でした」レベルに馴染んでいてあらためて感激。あみちゃん(彩海せら)の組替えも楽しみです!
また、ちなつさん(鳳月杏)贔屓の母は「なんかおだちんが2番手ぽくない?!」と言ってはいましたが、「俊藤はちなつさんしかできないキャラだよね」という部分の見解は一致しました(笑) とーーにかく足が長い!奇抜な衣装を着せたくなるのもわかる!そして常人には理解しがたい言動と、でも確かに豊かな人間性。あとちなつさんが演じると絶妙な色気があるのも最高ポイント……!

総評すると、お披露目公演としてこんなに素敵な作品はなかなかないのでは!?と思うほど楽しい公演でした。ちょっぴり切なくて、でも幸せで、悪人がいないお話です。欲を言うならもう少し公演期間伸ばしてほしかったです……1か月は短いて……。

『FULL SWING!』感想

いまだにショーの感想の書き方が分からないので超ホヤッとした感じの文章になっております……。

全然関係ない話から始まりますが、先日、父が熱心にスカステを見ているので覗いてみると、れいこさんの初バウ主演公演である『銀二貫』が流れていました(父は普段古いドラマや時代劇を見ているので刺さったらしく、「とても面白かった、華形さんという人(華形ひかる)の演技が良かった」とずっと言っていました)。その時から既にれいこさんの顔面は完成された美しさだったし、演技もとっても上手だったのですが、今回ショーを見て歌やダンスに凄まじく成長を感じたというか……!生で下級生時代を見たわけじゃないのでうまく言えないんですが、『All for One』の放送で初めてれいこさんを認識した母も同じことを感じたらしく、「れいこさんってあんなに声が出て色気があるんだねえ」と感心しきりでした。
今まで練習を積み重ねてきた結果がここまで美しく花開くものなのか、と単純に驚きでいっぱいです。

そんなわけで幕開けからあの輪っか(?)と一緒に出てきたれいこさんにびっくりし、ちなつさんがお芝居と同じように奇抜な服装で出てきて度肝を抜かれ、でもやっぱりカッコよくて謎の感動を覚えるなどしました。ちなつさんのおれはジゴロ♪みたいなやつめっちゃいいですね。
あと銀橋でトップコンビが歌ってる曲(だいぶうろ覚えなんですけど「瞳に映る星が愛になんちゃら~揺れる~♪」みたいなやつ)がものすっごく好きです。家帰ってもずっと頭に流れてるので配信で出たら絶対買います!

そして噂には聞いてましたが、拍手が本当に難しいです(笑)
音感0なので「あ~~めくるめく魂のFULL SWING♪」でどうしてもリズムが分からなくなるし、最後はあきらめがちになりました……。

構成としては、王道っぽい場面が重なりつつもどこかに真新しさ(というか、面白さ・軽妙さ)が入っている絶妙なショーでした。先述したちなつさんのジゴロの場面も、ジゴロ自体はショーに頻出の表象ですが、コミカルな表現を混ぜつつも決してカッコよさを取り逃さないというか。お笑いの場面、で済ませず、最後は粋にキメちゃうのがカッコいいです。
一番衝撃的なのがれいこさんネックレス(?)パクられる場面ですね!!さっきまであんなにクールに踊ってたのに、地団駄ダンス(と勝手に呼んでいる)なんかしちゃって……と思いきや、「フッ」の掛け声一つ、色気で強引に押し戻してくる。温度差で風邪ひきそうです。
今回のショーは全体的にありちゃんの出番も多いように感じました。ありちゃんっていうかカッコよすぎてあり様って感じでした。
何でか分かりませんが男役群舞とデュエダンは記憶がないので割愛……(え?)

フィナーレのトリプルエトワールは迫力満点で、私は男役エトワールを観るのが初めてだったのでかなり興奮しました(前にスカステで天真みちるさんがエトワールやってるのは見ましたが……)。この階段降りのときのうみちゃん(海乃美月)パート、ものすごく音が高くて歌うのが大変そうです。

華やかなショー(『Délicieux』『The Fascination!』など)が大好き!と自負していましたが、『FULL SWING!』のようにシンプルに曲が良く、ちょっと捻った感じの演出のショーも面白い!と感じました。えーん1回しか観られないのが惜しい……。
週末は縣くん(縣千)バウなので、それも楽しみにしてます!

あけましておめでとうございます(近況)

まさかのブログ更新が4か月も途絶えてしまいました。生きてます。しかも全然まだまだ宝塚にドハマりしています。
昨年9月に『銀ちゃんの恋』の感想を書いて以来ですが、あれからどうしていたかと言いますと、

ってな感じです(?)
順を追って簡単な感想や日記をば……。

沢田研二のコンサートに行った

もはや日課となりつつある(?)おけぴ巡りをしていたところ、沢田研二がツアーで大阪に来ることを知りました。のきやで人生の中の三大コンサートに行ってみたい歌手(残り:布施明野口五郎)だったので、思い切って参戦することに。
驚いたのがファンの熱心さです。コロナ禍だったので声こそ出せませんでしたが、みんなジュリーの一言一言によくよく頷き、曲によくノり、ジュリーをとっても愛しているということが伝わってきました。それだけじゃなくて、世間のイメージ以上に沢田研二というひともファンを信頼していて、オタクと推しの最高の関係を見せてもらいました。
周りは年輩の方が多かったのですが、こんな素敵な推しに巡り会えて最高のオタク人生を送れるなら絶対たのしい!!と明るい未来を感じました(?)
セトリも、ソロ活動50周年記念のライブということで「追憶」「時の過ぎゆくままに」「コバルトの季節の中で」など大好きな名曲があってとても楽しかったです。いやほんと全人類行った方がいいかも(主語デカ)

みりんを買ったら『柳生忍法帖』のチケットが当たった

hinode-mirin.co.jp
↑これに申し込んで、宝塚大劇場の公演が当選しました!

友だちの家に行ったりするたびに、「ねえ料理酒とか切らしてない!?」恫喝質問し、親(※私は実家暮らしです)にも日の出商品の混ざったレシートを切望し、合計で15口くらい申し込みました。
それでも難しいとは分かっていたので、締め切り後はスッパリ忘れていたんですが、父が「なんか届いてたよ~」と郵便ポストからとってきたときにはもう……大喜びで踊りました!!

やっぱり時代はキング醸造の日の出みりんでしょ~~~~!!!!!(ダイマ

モアダンを観た母「これモアー・エレガントじゃない!?(混乱)」
モアダンを観た私「瀬央さんのラ・パッションをウルトラマンのOPに採用しよう(錯乱)」
こんな感じでめちゃくちゃ楽しかったです。

宝塚友の会に入会!

今まではJCBの貸切・知り合いの方のお取次ぎ・公式HPの一般発売・おけぴのお譲りでチケットを購入していました。
私は現在大学4年生なので、社会人になってからクレジット機能付きで申し込みたいな、と元々思っていました。ただステージ制であること・最初の数年は本当に当たらないよ!という話を聞いて、やっぱり作っちゃえ!と申し込んでみることにしました。
申し込んだのはクレジット機能なしのものです。クレカを作ったことがない(↑貸切はJCBデビットカードで申し込んでます)のでクレヒスが真っ白・預金残高が雀の涙で三井住友VISAカードの審査に通るか微妙に不安だったためです……。
クレジット機能なしであれば問題なく作れました!が、Vpassに申し込みたいので何か新しいクレカを作るか悩み中……。

『プロミセス、プロミセス』敗戦……

今まで『ほんものの魔法使』や『銀ちゃんの恋』など、なんだかんだチケットが定価で手に入ったので、コロナ禍にハマった新規オタクとしては「宝塚のチケット難易度」がイマイチ分かっていませんでした。それが、『プロミセス、プロミセス』で人気公演のチケ難の恐ろしさを思い知りました……。特に配信がないと分かってからは激戦だったような。ただ私はキキちゃん担でもソラカズキ担でもない新規なので、贔屓が出演されている方のところにチケットがあるならいいことだと思います(そりゃそう)

『元禄バロックロック』を観劇

母と観劇したり、人生初宝塚!という方をお連れしたり。谷貴矢先生が大好きなので観る前から期待値ギャン上がりだったんですが、柚香さんのクロノスケの美しさやまどかちゃん演じるキラとの絡みにひたすら悶えました。ショーはとにかく華やかで銀橋渡りまくり!オペラ上がりまくり!てな感じの賑やかな公演でした。つかさくん&美咲ちゃんのエーデルワイスとか最高すぎて……!それからホッティーが好きなのでEXCITER!!も嬉しかったです。楽しすぎて体感2秒で終わった。娘役がバーッて並んでザ・ピーナッツの曲歌うところとか、美しさが渋滞していて逆に記憶がすっ飛んでます。
このサイッコーのショーをまさかの!お正月にNHKでフル放送!!てなことで、録画してもう何度も見直しています。見直してみると、今度はひとこちゃんの歌が無限に頭の中で響きます。もしかして:歌声がめちゃくちゃ好き

今後の予定

ODYSSEYは遠征が厳しそうなので配信日の予定を空けたのですが、まさかの全日程中止……。チケットを持っていた方にとっても、そして何より舞台に立つ雪組生にとっても非常に辛い出来事です。花組も東京公演が中止になってしまいました。直前であっても中止を発表できる劇団の英断を誇って、自分たちが今できる感染対策を徹底していきたいです。消毒や手洗いもそうだし、劇場内でお喋りをする人が減りますように。

一応『今夜、ロマンス劇場で』と『Sweet Little Rock'n Roll』は観劇予定があるのですが、これもやはりコロナの動向しだいです……。ロマ劇はとても評判が良く、Youtubeに上がっていた初日映像を見ても面白そうで楽しみ!縣くんのバウはポスターが可愛いですね。これであがあみの並びが見納めになってしまうので目に焼き付けようと思います。

【感想】『銀ちゃんの恋』(2021・花組・梅田芸術劇場シアタードラマシティ)

どう感想を書けばいいのかな~~と悩んでいたら日数が経っていました。

『銀ちゃんの恋』 公演概要

1982年に「直木賞」、1983年に映画版で「日本アカデミー最優秀脚本賞」を受賞した、つかこうへい作「蒲田行進曲」。宝塚歌劇では1996年に、久世星佳主演で初演、2008年と2010年には、大空祐飛主演で再演。異色の題材ながらいずれも大好評を博しました。
自己中心的でありながら、どこか憎めない映画俳優の銀ちゃんが、恋人の小夏や大部屋俳優ヤスなど、個性豊かな「映画馬鹿たち」と繰り広げる破天荒でありながら、人情味溢れる物語が、再び宝塚の舞台に登場致します。
https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2021/ginchannokoi/index.html より引用


新規オタクなので初演と再演を知らず、またド平成生まれなので原作のことも全く知らず、公演概要を読んでもざっくりすぎて内容が全然掴めません。幕間に公演プログラムを買ったんですが、プログラム後ろの方に載っていたあらすじはもう少し丁寧に書かれていたので開演前に買えばよかったです……。

感想

前置きなのですがこのブログではできるだけポジティブな内容だけを綴っていきたいと思っていて、ただ、あくまで私の趣味とは少し違う物語だったな、と感じています。
『銀ちゃんの恋』のストーリーが大好きでとても思い入れのある、という方が読んでどう感じられるか分からないので、気にされる方はブラウザバックしてください……!


一幕を観る私「ホエ~~(話の勢いに圧倒される)」
二幕まで観終わった私「これタイトル『ヤスの恋』では????????

銀ちゃんも小夏もヤスも演技力が強く要求される、とても難しい役だと思います。銀ちゃんをなんとなーく「ワガママカリスマ俳優」くらいの認識でいたので、「柚香さんがやったら似合いそうだな~(※主観です)」と思っていましたが、実際にマイティーが演じているのを見るとほんっとうにぴったりでした!ポスタービジュアルまんまのド派手な装いに軽妙な雰囲気、そして華やかでありながら昭和の古臭い感じをしっかり出していてカッコよかったです。マイティーが演じると、二枚目映画俳優っていう設定に説得力がありすぎる……!

あと銀ちゃんのライバル俳優・橘がホッティーというのもよかったです。マイティーは面長で伝統的な「二枚目」!って顔立ちしてて、ホッティーは顔が逆三角形でちょっと中性的な現代風イケメンですよね。タイプの違うイケメン二人が並んでたり張り合ってたりするのが大好きなオタクなので、もうお得感しかないって感じです(?)
初っ端から「わしとチッスせい~!chu」ってやつ最高じゃなかったですか?顔がいい……。
橘は物語の本筋(というか小夏関連)にほとんど絡まないため、二幕中盤以降話がどんどん辛くなっていって、最終的にはオペラグラスで橘の顔をひたすら見つめてココロを保っていました。清涼剤や……。

突然の橘・ここがカワイイ・ポイント

  • 先斗町に舞妓、待たせてるんや(小指を立てる)」
  • 「トウキョウでクイズ番組出るんでね!(ドヤ顔)」
  • 銀ちゃんの呼び方が「銀の字」(かわいい!)
  • フィナーレのよく分からん謎の踊り(盆踊りもどき)
  • そもそもロン毛ポニーテールの帆純まひろってその時点でビジュアル大優勝では?(錯乱)

めちゃくちゃ話が反れますが、ロン毛のホッティー見たさにスカステで『蘭陵王』を見たところそっちも最高でした。恋焦がれ嫉妬の炎に狂う帆純まひろの摂取は健康にいい(要出典)

つづいてヒロイン・小夏の星空美咲ちゃん。
研3ですが大抜擢というか、実力に見合うだけの役が与えられたんだ、と感じるくらい全部が上手かったです。まず歌が上手くて歌声が耳に心地いいです!最後、生まれた子供に「蒲田行進曲」を歌って聴かせる場面など、かすれて悲哀に満ちているけど音程は全然外さず感情がよく伝わってきました。
元々会話のやりとりが早いうえに、小夏はヒステリックに叫ばなければならない場面が結構あるのですが、大声を出してもキンキンしないやわらかい声質なのでこれも耳に優しいです。あと手足が長くて女優さんの衣装(序盤の真っ赤なドレス)がよくよく映えます。でもピチピチ(死語)で本当にかわいいので「落ち目の」女優っていうのはやっぱり少し無理があるかも……とは感じました。
これからも観るのがとっても楽しみです。

飛龍つかさくんのヤスは全人類が絶賛してますが(クソデカ主語)、ほんとに非の打ち所がないです。体当たりの、こちらが観ていて辛すぎて目をそむけたくなるくらい真に迫った演技、パワー全部乗ってるんじゃないかっていうくらい豊かに響き渡る歌声、改めてつかさくんの舞台能力の高さに驚きました。
『Dream on!』をスカステで見てつかさくんカッコイイ~!歌うまい!って思ったのに、『アウグストゥス』ではあんまり出番がなく見つけられなかったので、今回たくさん堪能できて幸せでした。
最後部屋中めちゃくちゃにして、ぬいぐるみのくまさん抱きかかえてプルプルしながら怒鳴ってる場面とか、辛すぎて辛すぎてウウウウウン……となっていました。次は超幸せな感じの飛龍つかさを浴びたいです。



私の父は1960年代生まれで「蒲田行進曲」映画のド真ん中世代なんですが、家でもよく昭和のドラマをケーブルテレビで見てるんですよね。大体が刑事ものとか事件もの(?)で、男の都合に振り回された女が他人を殺すか他人に殺されるか、みたいな、全部おんなじ話ばっかりで……。小夏は幸せになるために、自分の好きな男ではなくて自分を好きな男を選んだのに、どうしてこうなっちゃったんだろう、って感じてしまうし、最後「全部(一部?)劇中劇でした~」というオチでも全然スッキリはしないし、演者であるスターさんのことはもちろん大好きですがヤスや銀ちゃんを「憎めない不器用な男」とは思えませんでした。全然憎める(え?) でも何度も書いているように芝居が足りなかったとは全く思わないので、単純に自分の好みの問題なんです……。
おんなじメンタル弱めのヤバ男でも『夢千鳥』はめちゃくちゃ好きなんですけどね……!


あと思い出せることと言えば、一度幕が下りてからごあいさつで再度上がる時、舞台が暗くなってて虹色に光るマイティーがぼんやり浮かんでるのがかわいかったです!()
次の観劇予定『柳生忍法帖』がしばらく先なので、スカステの溜まっている録画をドンドン消費していきたいと思います。そして絶対絶対観たい『プロミセス、プロミセス』が当たりますように……(当選祈願)

9月のスカステで見たいもの

恒例の遅刻記事です!()
今月は見たいもの少ないしいっかな~と思っていたんですが、まあ毎月続けてるので……。

9/1~9/08

9/02 00:00~ 『CAPTAIN NEMO』
9/03 09:30~ 『蘭陵王
9/03 15:45~ 『EXCITER!!2017』
9/03 20:00~ 『桜華に舞え』
9/05 19:00~ スカイ・ステージ・トーク Dream time #67 鳳月杏
9/08 14:00~ 『Shakespeare』新人公演

9/9~9/15

9/09 08:00~ 『シトラスの風-Sunrise-』
9/09 00:00~ 『スターダム』

9/16~9/23

9/18 19:30~ 『阿弖流為
9/19 21:00~ 『眩耀の谷』
9/19 22:45~ 『Ray -光の光線-』
9/19 00:30~ 『天国と地獄』
9/21 18:30~ 『風と共に去りぬ

9/24~9/30

9/26 09:30~ 『壮麗帝』
9/26 00:00~ 『白鷺の城』
9/30 23:00~ 『凱旋門

ほか

時代劇専門チャンネルにて
9/13 22:00~ 『義経妖狐夢幻桜』
NHK BSプレミアムにて
9/25 24:40~ 『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と- / ピガール狂騒曲』


おっ!と思う初放送のものが少ない気がします(『眩耀の谷/Ray』くらい……)。ピガールは多分テレビ初放送ですよね!こちらはNHKBSだし、見られる方も多いと思うので友達にすすめます。

『夢千鳥』(2021・宙組)をスカステで見た感想

のきやでです。今更!?てな感じの感想です。スカステのディレイ配信、ゆっくり見たいな~と思って置いてたらいつのまにか3か月以上経過していました……。

公演概要

映画監督の白澤優二郎は、女優の赤羽礼奈と事実上の婚姻関係にありながらも、新作を撮る度に主演女優と浮名を流し世間を騒がせていた。
そんな白澤が挑む次回作は、大正浪漫を代表する画家・竹久夢二の人生を描いた物語。
幼い頃から運命の女を探し続けた夢二もまた、艶聞の絶えない男であった。勝ち気な美貌の年上妻・他万喜と縁を切れないまま、純真な女学生・彦乃への想いを募らせ──
撮影が進むにつれ、白澤は自分と夢二の境界が曖昧になるほどに彼の人生に飲み込まれていく。
夢二の人生を描いた先に、白澤が見つけた愛とは…?

感想

無観客配信だからというのもあるかもしれませんが、どの舞台作品を映像で見ているときよりも映画に近く感じました。舞台転換に不自然なところがないというか、花音舞さんが演じる歌手が「うつら、うつら……」と歌っているのを聞くと、暗転もあっという間に思えます。
実はこれを見た翌日に同じく録りためていた『龍の宮物語』もじっくり見てみました。お話の系統がけっこう似ているので、この2作について比較しつつ感想を書いていくつもりです(どっちのほうが総合的に優れてる!とかいう話ではなく、あくまで好みです)。

まず、和希そらさんって歌もダンスも芝居も何でもできる、ものすごいスターです。特に『夢千鳥』はソラカズキだからこそ宝塚的に仕上がった作品、他のスターさんが演じても好評を得られるかもしれませんが、この内容がこうも抒情的に、しっとりと感じられるのは和希そらが演じているからだと強く思います。
妻・他万喜は(夢二にとって理想の女である姉や、「永遠の恋人」たる彦乃のように)夢二の絵を手放しでほめることはしません。他の男を誘惑し、嫉妬に狂う夢二を見て「もっと妬いて」と高らかに笑います。そんな他万喜に対して夢二は頬を張り倒し、引きずり回して首を絞め、しまいには刃物まで持ち出します。ここで黒い座布団から真っ赤な羽根が大きく舞い上がる演出や、二人の絡み合いをデュエットダンスに見立てて踊らせるのもあまりにも美しくて……。
上記の夢二のDVは見ていられないほどに痛々しいものです。男が一方的に女に暴力を振るうむごい図なのに、なのにどういうことか、夢二のほうが苦しそうな顔をしているんです。他万喜を演じる峰里ちゃんがしゃんと立ち上がると、和希そらの演じる夢二よりも背が高くて。
あとこれも凄いと思ったことなんですが、人は「自分が経験した愛され方」でしか他人を愛することができない生き物。夢二の父・菊蔵は反抗的な態度を見せる彼に「何だその目は!」と激高して殴りつけています。やがて大人へと成長した夢二は自分をきっと睨む他万喜に、「何だその目は……!」と全く同じことを言って、同じように殴りつけます。自分がそうやって(愛と呼べるのか知りませんが)愛されてきたからです。
この脚本、そして和希そらの男役の中では低めの身長と卓越した演技力は、夢二を「暴力的で支配欲に満ちた男」ではなく、「子供の心のまま育ってしまった可哀想なひと」なのだと観客へ示してくれます。

「夢二の愛した3人の女性」には含まれず、出番も少ないのに鮮烈な印象を受けたのが、花宮沙羅さん演じる菊子。何がいいってとーにかく声が綺麗なんですよ……!ここでの「カチューシャの唄」も耳にやわらかい高音で全然キンキンしないし、お客がリクエストするのもうなずけます。「じょうだんよ」の言い方も、文字に起こしたら絶対ひらがなだろうな、と感じるくらいかわいらしくて、それでいて一歩身を引く芸者の切なさやプライドもある。
続けて「所詮私は籠の鳥」と、女学生へのかなわぬ憧れを語る菊子に、夢二はそっとキスをします。何を躊躇うこともなく。この場面、のちに彦乃とのキスを遮るのと対照的ですよね。菊子は夢二にとって「自分より哀れなかわいい女」であり、彦乃は「自分が穢してはいけないと感じた清冽な女」なのでしょう(ところでここの和希そらがえっちすぎて「日活ロマン……?」と支離滅裂なことを口走ってしまうなどしました)。
キスシーンの話がてら、亜音有星くんのことも少し。和希そらと峰里ちゃんを取り合う役どころで、なによりビジュアルが和希そらとまた違ったタイプのイケメン……!役と外見の雰囲気がとてもマッチしていました。背が高く、首が長く、顔は少し丸顔寄り。そして赤羽礼奈とのキスシーンでカメラがアップになるとよく分かるのがつんとした鼻の高さ。ロケットのセンターで立ってても映えるし横顔も美しくて、この圧倒的美に対して「やめましょう。私たち酔いすぎたみたい」と断る場面があるからこそ、最後の「温めてるんだ」の台詞もより爽やかに感じられました。

この舞台では、雰囲気を出すのに当時の音楽が使われています。前述「カチューシャの唄」は1914年、夢二の作詞した「宵待草」が1917年、「青い小鳥」が1926年とまさにタイトル冠の通りの「大正浪漫」の言葉豊かな時代のものたちです。「いつくしみ深き」もそのころには別の題・歌詞で日本に伝わっていたようですし(これは聖歌の授業でウン年前にやったな~と昔を思い出しました)。
フィナーレのナンバーも公演内容に絡めたカバー曲で最高でしたね。「青い鳥は探すんじゃなくて一から育てろ」というメッセージを受けて、白澤監督が選んだのは赤い鳥中森明菜の「ミ・アモーレ」はさすがに知ってたものの、別の歌詞バージョンは初めて聴きました。が、こっちのほうが断然好み!「赤い鳥逃げた」というタイトルに歌詞までぴったりだし、何より「和希そらに中森明菜歌わせたろ♪」という栗田先生のセンスが解釈一致すぎて、ありがたさで天を仰ぐオタクになってしまいます。「夢路より」もただの言葉遊びに収まらず、デュエットダンスをいっそう幻想的に仕立てる素晴らしい歌唱でした。

『夢千鳥』は3人の女との恋愛を描いた作品。だからといって男はずっと同じようすというわけではなく、3人の女それぞれにまったく違う顔を覗かせるのが竹久夢二なのかなと。他万喜にはどうしようもなく、暴れまわる子供のようにぶつかり、彦乃には夢から現れた王子様のように優しく振る舞い、お葉には泣いて縋りついて。私は、夢二が無意識のうちに「相手の求める男性像」を身に着けてしまっている(あるいは、夢二の中に元々すべて備わっている要素だけれど、女の求めるものがよりはっきりと表出される)ように感じました。

↑ここまで書いといて『龍の宮物語』との比較なくない!?となりました。そうです。完全に忘れてました()
舞台の細かな芸術は『夢千鳥』のほうが、結末は『龍の宮物語』のほうが私は好みでした。ただどちらも良作で、これの円盤が出ないなんてもったいなさすぎます!
なんというか、誤解を恐れず言うと、和希そらが『龍の宮物語』をやっても一定の成功を収めそうですが(←もちろんせおっちがベストキャストという前提はあるので「一定の」と書いています)、他のさまざまな男役が『夢千鳥』を上演しても、今の現実の好評に近いほどの人気は得られないんじゃないかな、と思います。序盤の夫婦喧嘩から得も言われぬもの悲しさがなくなってしまったり、リアル男性に近づきすぎた男役では現実のDVがフラッシュバックして素直に楽しめなくなってしまったりしそうな気がします。

ここから先、父とのやりとりについて書くのですが和希そらファンの皆様が気分を害されたらすみません(;;)
『夢千鳥』を見る前日、ちょうどスカステで和希そら・優希しおん・鷹翔千空のDream timeがやっていて、なんと父がぼんやりそれを見ていたんですよね(「シャーロック・ホームズ」に連れて行ったので宙組というワードをぼんやり覚えていたんだと思います)。しばらく見るなり、「このレディースみたいな怖めの姉ちゃんもタカラジェンヌなのか」と聞いてきました。そう、和希そらです…………。
金髪に柄シャツで、あとちょっと三白眼ぽいところ、喋り方がすごく落ち着いているところ、(先輩後輩なんか大体そうなんですが)後輩がかしこまっているのを見て上記のように感じたみたいです。
翌日『夢千鳥』を一人で見ていたら、現実上の人物をモチーフにした作品という点に興味を示して一緒に見てくれました。見終わってから「これが昨日のレディースの姉ちゃん(ド失礼……)だよ」と言うと、驚き半分・納得半分という感じでした。この「納得」がどういうことか、「これが宝塚のアテ書きってやつなんだなあ」という納得です。和希そらも『夢千鳥』も父の想像していた宝塚像とは少し離れていたようですが、その方向性が一緒で納得がいったと。まさにぴったりの役だと感じたみたいです。
あと「シャーロック・ホームズ」の記事でほんの少しだけ書いてますが、実は父は観劇したときも和希そらを一番褒めてるんですよね。笑 本人は名前と顔が全く一致しないとぼやいてますが、案外贔屓なのかもしれません……(??)